借地権付き建物の売却方法|手順・費用・地主交渉のコツを解説【2026年】
借地権付き建物の売却方法を手順つきで解説。地主の承諾を得る方法、承諾料の相場、高く売るためのコツまで。売却が難しい場合の代替案も紹介します。
この記事でわかること(最短回答)
借地権付き建物の売却には地主の承諾が必要です。 承諾料は借地権価格の約10%が相場。地主が承諾しない場合は裁判所の「借地非訟手続き」で代わりの許可を得ることも可能です。※PR含む
借地権付き建物の売却の全体フロー
借地権付き建物を売却する流れは、以下の7ステップです。
| STEP | 内容 | 期間目安 |
|---|---|---|
| ①査定 | 不動産業者に借地権の査定を依頼 | 1〜2週間 |
| ②地主への相談 | 売却の意向を地主に伝える | — |
| ③承諾の取得 | 地主から売却の承諾を得る | 1〜3ヶ月 |
| ④承諾料の支払い | 借地権価格の約10%を地主に支払い | — |
| ⑤買い手の募集 | 仲介業者を通じて購入者を探す | 1〜6ヶ月 |
| ⑥売買契約 | 契約締結・手付金の受領 | — |
| ⑦引き渡し | 所有権移転登記・残金決済 | 1〜2ヶ月 |
全体で3〜9ヶ月程度かかるのが一般的です。地主との交渉がスムーズに進むかどうかが、期間を左右する最大のポイントです。
地主の承諾を得る方法
承諾が必要な理由
借地権の売却(譲渡)は、借地借家法上、地主の承諾が必要です。承諾なく売却すると、借地契約の解除事由になりかねません。
承諾料の相場
| 地域 | 承諾料の相場 |
|---|---|
| 東京23区 | 借地権価格の10% |
| 東京都下 | 借地権価格の8〜10% |
| その他の都市部 | 借地権価格の5〜10% |
承諾料の計算例
更地価格5,000万円、借地権割合70%の場合:
借地権価格 = 5,000万円 × 70% = 3,500万円
承諾料 = 3,500万円 × 10% = 350万円
この承諾料は売主(借地人)が負担するのが一般的です。
地主が承諾しない場合の対処法
借地非訟手続き
地主が正当な理由なく承諾を拒否している場合は、裁判所に「借地非訟手続き」を申し立てることができます。裁判所が地主に代わって売却の許可を出してくれる制度です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申立先 | 物件所在地の地方裁判所 |
| 費用 | 申立手数料2,000円 + 弁護士費用 |
| 期間 | 3〜6ヶ月 |
| 成功率 | 借地人に有利な判断が多い |
地主に優先的に買取を提案する
地主にとっても、底地と借地権が統合されれば完全な所有権になるメリットがあります。第三者への売却前に、まず地主に買取を打診するのも良い方法です。
高く売るためのコツ
コツ①:複数の業者に査定を依頼する
借地権の査定は業者によって差が出やすいです。最低3社に査定を依頼してください。
コツ②:借地権に強い仲介業者を選ぶ
一般的な不動産仲介業者では借地権の取り扱いに不慣れなケースがあります。借地権・底地の売買実績が豊富な業者を選びましょう。
コツ③:地主との関係を良好に保つ
地主の承諾がスムーズに得られれば、売却全体の期間が短縮されます。日頃から地代の支払いを滞りなく行い、良好な関係を維持しておくことが大切です。
コツ④:建物の状態を整える
借地権付きの建物でも、建物の状態が良ければ高値がつきやすいです。最低限のクリーニングや簡易なリフォームは費用対効果が高い投資です。
おすすめの相談先
借地権無料相談ドットコム
借地権の売却に特化した相談サービス。地主交渉・承諾料の査定・売却先の紹介まで一括で対応してくれます。
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まとめ
借地権付き建物の売却は「地主の承諾」がカギです。承諾が得られれば、あとは通常の不動産売却と大きな違いはありません。
この記事のポイント
- 借地権付き建物の売却には地主の承諾が必要
- 承諾料は借地権価格の約10%が相場
- 地主が拒否しても「借地非訟手続き」で許可を得られる
- 複数の業者に査定し、借地権に強い仲介業者を選ぶ
- まずは地主に買取を打診するのも有効な選択肢
借地権の売却方法の全体像は、借地権売却の完全ガイドをご覧ください。
借地権の更新料について詳しくは、借地権の更新料の相場ガイドをご覧ください。
よくある質問(FAQ)
Q. 借地権付き建物は住宅ローンで購入できる?
A. 一部の金融機関では借地権付き建物への住宅ローンを扱っています。ただし、通常の物件より審査が厳しく、借入可能額が低くなる傾向があります。地主の承諾書が必要になるケースもあります。
Q. 借地権付き建物を売却した場合、建物は解体する必要がある?
A. いいえ、建物をそのまま引き渡すのが一般的です。借地権と建物をセットで売却します。地主に返還(借地契約の終了)する場合は更地にして返すのが原則です。
Q. 承諾料を値切ることはできる?
A. 交渉次第では可能です。特に借地関係が長期にわたる場合や、地主にもメリットがある条件(例:更新料の上乗せ)を提案すれば、減額に応じてくれるケースがあります。
Q. 借地権付き建物の売却にかかる費用は?
A. 主な費用は、承諾料(借地権価格の約10%)、仲介手数料(売却価格の3%+6万円+税)、印紙税、登記費用などです。売却価格の15〜20%程度が費用として出ていく想定で準備してください。
Q. 地主が亡くなって相続人が不明な場合は?
A. 地主の相続人が不明な場合は、家庭裁判所に「不在者財産管理人」の選任を申し立て、管理人から承諾を得る方法があります。弁護士に相談して進めてください。