リノベーションと建て替えはどっちが得?費用・工期・メリットを徹底比較
リノベーションと建て替えの違いを費用・工期・自由度・耐震性など7つの観点で比較。あなたの状況に合った選択がわかるチェックリストも紹介します。
この記事でわかること(最短回答)
費用重視ならリノベーション、自由度重視なら建て替えがおすすめです。 リノベは500〜2,000万円、建て替えは1,500〜3,500万円(解体費含む)が目安。
ただし構造体の状態が悪い場合はリノベしても長持ちしないため、建て替えの方が結果的に得になるケースもあります。
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リノベーションと建て替えの違い【7つの観点で比較】
そもそもの違いを一言でいうと、**リノベーションは「構造体(柱・梁・基礎)を残して作り直す」、建て替えは「いったん更地にしてゼロから建てる」**ことです。
この違いから、費用・工期・自由度のすべてが分かれます。
| 比較項目 | リノベーション | 建て替え |
|---|---|---|
| 費用 | 500〜2,000万円 | 1,500〜3,500万円(解体費含む) |
| 工期 | 2〜5ヶ月 | 4〜8ヶ月 |
| 自由度 | 構造体の制約あり | 自由自在 |
| 耐震性 | 補強で向上(限界あり) | 最新基準に完全対応 |
| 仮住まい | 不要なことも | 必要 |
| 固定資産税 | ほぼ変わらない | 新築扱いで一時的に上がる |
| 資産価値 | 建物の評価は上がりにくい | 新築として評価される |
| 再建築不可 | 可能 | 不可 |
費用の詳細比較
まず実際に払われている金額(国の調査データ)
見積もりの前に、実際にいくら払われているかを見ておくと判断がぶれません。国土交通省の令和6年度住宅市場動向調査の実測値です。
| リフォーム世帯 | 注文住宅の建て替え世帯 | |
|---|---|---|
| 平均資金 | 154万円 | 5,214万円 |
| 中央値 | 48万円 | 3,900万円 |
| 自己資金比率 | 85.5% | 57.1% |
出典:国土交通省「令和6年度 住宅市場動向調査報告書」(令和7年6月・2026年8月4日取得。注文住宅は全国、リフォームは三大都市圏が調査対象)
この2つの数字の開きが、判断の出発点です。
- リフォームの中央値は48万円。実際には、多くの人が水回りなど部分的な工事にとどめています
- 建て替えの中央値は3,900万円。桁が2つ違います
- 自己資金比率も対照的で、リフォームは85.5%=ほぼ現金、建て替えは57.1%=半分近くを借入でまかなっています
つまり「リノベか建て替えか」は、多くの場合同じ土俵の比較になっていません。 数百万円で住まいを改善したいのか、数千万円かけて建物ごと新しくするのか、まず予算の桁を決めるのが先です。
以下は、リノベーションを大規模に行う場合(フルリノベーション)を想定した内訳です。
リノベーションの費用内訳
| 項目 | 費用目安 |
|---|---|
| 設計費 | 50〜150万円 |
| 解体(内装のみ) | 50〜100万円 |
| 構造補強(耐震・基礎) | 100〜300万円 |
| 内装・設備 | 300〜1,000万円 |
| 外装(屋根・外壁) | 100〜300万円 |
| 合計 | 500〜2,000万円 |
建て替えの費用内訳
| 項目 | 費用目安 |
|---|---|
| 既存建物の解体 | 100〜300万円 |
| 設計費 | 100〜200万円 |
| 建築費 | 1,200〜2,500万円 |
| 外構工事 | 50〜200万円 |
| 仮住まい費用 | 30〜60万円 |
| 引っ越し費用(2回分) | 20〜40万円 |
| 合計 | 1,500〜3,500万円 |
30年スパンで考えると
初期費用だけでなく、30年間のトータルコストで比較することが重要です。
| リノベーション | 建て替え | |
|---|---|---|
| 初期費用 | 1,500万円(仮) | 2,500万円(仮) |
| 15年目のメンテ | 200〜300万円 | 100〜200万円 |
| 30年後の状態 | 再度リノベか建替えが必要 | まだ住み続けられる |
| 30年間の合計 | 1,700〜1,800万円 | 2,600〜2,700万円 |
建て替えの方がトータルでは高いですが、30年後の建物の状態を考えると一概にリノベが得とは言えません。
リノベーションが向いているケース
以下に該当する方はリノベーションがおすすめです。
チェックリスト
- ☑ 予算を1,500万円以内に抑えたい
- ☑ 構造体(柱・梁・基礎)が健全
- ☑ 築30年以内(新耐震基準の建物)
- ☑ 間取りの大幅変更は不要
- ☑ 思い入れのある家を残したい
- ☑ 再建築不可物件である
- ☑ 仮住まいを避けたい
- ☑ 工期を短くしたい
再建築不可物件は「リノベ一択」
接道義務を満たしていない再建築不可物件は、建て替えができません。この場合はリノベーションが唯一の選択肢です。
建て替えが向いているケース
以下に該当する方は建て替えがおすすめです。
チェックリスト
- ☑ 構造体の劣化が激しい
- ☑ シロアリ被害が広範囲
- ☑ 基礎にひび割れがある
- ☑ 旧耐震基準(1981年以前)で耐震補強が困難
- ☑ 間取りを大幅に変えたい(2階建て→平屋など)
- ☑ 最新の断熱性能・耐震性能が欲しい
- ☑ あと30年以上住み続ける予定
- ☑ 予算に余裕がある
専門家の判断が必要なケース
以下のケースでは、建築士やリノベーション会社に相談してから判断してください。
| ケース | 理由 |
|---|---|
| 築40年以上 | 構造体の状態を専門家に診断してもらう必要あり |
| 基礎の状態が不明 | 基礎の健全性がリノベの可否を左右 |
| 地盤に問題がある | 建て替えでも地盤改良が必要 |
| 増築を伴う | 建築確認申請の要否で対応が変わる |
おすすめの相談先
リノベーションと建て替えのどちらが良いか迷ったら、まずはリノベーション会社に相談して建物の状態を診てもらいましょう。
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まとめ
リノベーションか建て替えかの判断は「構造体の状態」「予算」「住み続ける期間」の3つで決まります。
この記事のポイント
- リノベは500〜2,000万円、建て替えは1,500〜3,500万円が目安
- 構造体が健全ならリノベ、劣化が激しいなら建て替え
- 再建築不可物件はリノベ一択
- 30年スパンのトータルコストで比較する
- 迷ったら建築士に建物の状態を診断してもらう
戸建てのリノベ費用について詳しくは、戸建てリノベーション費用ガイドをご覧ください。
築古物件のリノベのメリットは、築古リノベのメリットガイドをご覧ください。
中古マンションのリノベ費用相場は、中古マンションリノベーション費用の相場ガイドをご覧ください。
よくある質問(FAQ)
Q. リノベーションと建て替え、住宅ローンの扱いは違う?
A. 建て替えは通常の住宅ローンが使えます。リノベーションの場合は「リフォームローン」または物件購入と合わせた「一体型住宅ローン」を利用します。一体型の方が金利は低いです。
Q. 建て替えの方が補助金は多い?
A. 一概には言えません。リノベーションでも省エネ改修や耐震補強には補助金が出ます。建て替えではZEH(ゼロエネルギーハウス)補助金などが利用できます。どちらも制度を活用すれば100〜400万円程度の補助が期待できます。
Q. 二世帯住宅にするにはどちらが良い?
A. 完全分離型の二世帯住宅にする場合は建て替えがおすすめです。リノベーションでも部分共有型であれば対応可能ですが、水回りの増設や構造変更が大規模になるため費用が建て替えに近づくケースもあります。
Q. 建物が古くてもリノベーションできる?
A. 構造体が健全であれば築50年以上でも可能です。ただし、シロアリ被害が広範囲だったり、基礎の劣化が著しい場合はリノベーションしても長持ちしません。建築士による耐震診断を受けた上で判断してください。
Q. 建て替え中の仮住まい費用はどのくらい?
A. 家族4人の場合、仮住まいの家賃が月8〜12万円、工期4〜8ヶ月で合計32〜96万円。引っ越し費用が往復で20〜40万円。合計で50〜130万円程度を見込んでください。
Q. 実際にはみんないくらかけている?
A. 国土交通省の令和6年度住宅市場動向調査では、リフォーム世帯の平均資金は154万円・中央値48万円・自己資金比率85.5%でした。一方、注文住宅の建て替え世帯は平均5,214万円・中央値3,900万円・自己資金比率57.1%です。リフォームはほぼ現金でまかなわれる数十万円規模、建て替えは半分近くを借入でまかなう数千万円規模と、そもそも桁が違います。まず予算の桁を決めるのが先です。
Q. 建て替えは借入前提で考えるべき?
A. 同調査では建て替え世帯の自己資金比率は57.1%で、残りの4割強を借入でまかなっています。土地を購入した注文住宅の新築世帯(自己資金比率32.2%)よりは自己資金の割合が高く、これはすでに土地を所有しているためと考えられます。いずれにせよ建て替えは住宅ローンの利用が前提になる金額帯です。
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