空き家バンクの使い方を完全ガイド|自治体の探し方・200万円以下の物件・登録から売却まで

空き家バンクの使い方を登録・検索の両面から解説。参画1,146自治体(うち掲載742)など国土交通省の最新データつき。200万円以下の物件の探し方、仲介手数料が不要なメリットと売却に時間がかかるデメリットまで紹介します。

空き家バンクの使い方を完全ガイド|自治体の探し方・200万円以下の物件・登録から売却まで

この記事でわかること(最短回答)

この記事でわかること(最短回答)

空き家バンクは自治体が運営する空き家の売買・賃貸マッチングサービスです。 登録は無料で、仲介手数料がかからないケースもあります。

国土交通省が運営を支援する「全国版空き家・空き地バンク」には、令和8年6月末時点で1,146自治体が参画し、19,288戸が掲載されています。これまでの成約は約26,000件です。

ただし買い手が見つかるまでに時間がかかる傾向があるため、急ぐ場合は買取業者との併用がおすすめです。


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空き家バンクとは

全国版空き家バンクの規模と仕組み

空き家バンクとは、自治体が空き家の所有者と購入・賃借希望者をマッチングする制度です。

もともとは自治体ごとに個別に運営されていましたが、それだと開示される情報の項目がバラバラで分かりにくく、検索も難しいという課題がありました。そこで国土交通省が自治体を横断して検索できる「全国版空き家・空き地バンク」を構築しています。

全国版空き家バンクの規模(公式データ)

項目実績
参画自治体数1,146自治体
うち物件を掲載中の自治体742自治体
物件掲載件数19,288戸
累計の成約実績約26,000件

出典:国土交通省「空き家・空き地バンク総合情報ページ」(令和8年6月末時点・2026年8月4日取得)

参画自治体は運用開始当初の487自治体から1,146自治体へ、掲載件数は3,458戸から19,288戸へと増え続けています。

注意したいのは、参画している1,146自治体のうち、実際に物件を掲載しているのは742自治体という点です。「自治体が参加している=物件が載っている」とは限らないため、自分の物件がある自治体が掲載を始めているかは窓口で確認してください。

空き家バンクの仕組み

ステップ内容
①登録空き家の所有者が自治体に物件情報を登録
②公開自治体のWebサイトで物件情報を公開
③マッチング購入・賃借希望者が閲覧・問い合わせ
④契約当事者間で売買契約を締結

全国版と地域版

種類運営特徴
全国版空き家バンクLIFULL HOME’S / アットホーム全国の空き家を横断検索可能
地域版空き家バンク各自治体地域に特化。補助金情報が充実

全国版は、国土交通省が公募で選定した株式会社LIFULLとアットホーム株式会社の2社が運営しています。平成29年10月に試行運用が始まり、平成30年4月から本格運用されています。

2社が別々のサイトを運営しているため、両方を検索しないと見落とす物件があります

運営サイト
株式会社LIFULLLIFULL HOME’S 空き家バンク
アットホーム株式会社アットホーム 空き家バンク

全国版に登録されていない物件も地域版にはあるため、全国版2サイトと地域版の両方をチェックするのがおすすめです。

空き家バンクの物件は200万円以下も多い

空き家バンクが注目される理由のひとつが価格の安さです。地方の空き家では、200万円以下、なかには数十万円や無償譲渡で掲載されている中古物件もあります。

売る側から見ると、これは「安く買い叩かれる」という意味ではありません。通常の不動産仲介では買い手がつかない価格帯・立地の物件でも、空き家バンクなら移住希望者という別の買い手層に届くということです。

ただし価格が低いぶん、仲介手数料の下限額(物件価格が安いと割高になる)や、契約書作成の手間が相対的に重くなります。200万円前後の物件を売る場合は、手取りがいくら残るかを先に計算しておいてください。


空き家バンクの使い方(売る側)

空き家バンクに登録する4つのステップ

STEP1:自治体の窓口に相談

まず物件所在地の自治体(空き家対策課・住宅課など)に連絡します。

確認すべきポイント:

  • 空き家バンクの登録条件
  • 必要書類の一覧
  • 登録にかかる期間
  • 補助金制度の有無

STEP2:物件の登録申請

必要書類(一般的なもの)備考
登録申請書自治体の様式
物件の登記簿謄本法務局で取得
固定資産税納税証明書市区町村で取得
物件の写真外観・内装・周辺
位置図・間取り図あれば提出

STEP3:物件情報の公開

自治体が物件を確認した後、Webサイトに掲載されます。公開後は問い合わせを待ちます。

STEP4:購入希望者との交渉・契約

購入希望者が現れたら、内覧→条件交渉→売買契約という流れです。不動産業者が仲介に入るケースと、自治体の担当者が間に入るケースがあります。


空き家バンクの使い方(買う側・検索のしかた)

空き家バンクの使い方(買う側・検索のしかた)

売る側にとっても、買う人がどうやって物件を探しているかを知っておくと、登録時の書き方が変わります。 検索の手順は次のとおりです。

全国版で横断検索する

全国版空き家バンクは、LIFULL HOME’Sとアットホームの2サイトで自治体をまたいで検索できます。地域・価格・物件種別(戸建て/土地)で絞り込むのが基本の使い方です。

2サイトは掲載物件が完全には一致しません。 片方にしか載っていない物件があるため、必ず両方を検索してください。

自治体の地域版も見る

全国版に情報を出していない自治体もあります(参画1,146自治体のうち掲載中は742自治体)。気になる地域が決まっているなら、「自治体名+空き家バンク」で検索して、その自治体の公式サイトを直接確認するのが確実です。

地域版のほうが、補助金や移住支援の情報が詳しく載っていることが多いのも利点です。

検索するときのチェックポイント

確認する項目なぜ見るか
価格(200万円以下かどうか)予算の目安。改修費が別途かかる
建築年・構造旧耐震(1981年5月以前)かどうかで改修費が変わる
接道状況再建築不可だと建て替えができない
上下水道・インフラ未整備だと引き込み工事費がかかる
補助金の有無自治体によって数十万〜200万円の差が出る

売る側へのヒント:買う人はこれらの項目を見て絞り込んでいます。登録時にこの情報を自分から具体的に書いておくと、問い合わせが増えます。


空き家バンクのメリット・デメリット

空き家バンクのメリットとデメリット

メリット

メリット詳細
登録・掲載が無料費用がかからない
仲介手数料が不要な場合も自治体が仲介する場合
補助金が使えることがある購入者向けの改修補助金など
移住希望者にリーチできる都市部から地方への移住者がターゲット

デメリット

デメリット詳細
売却までに時間がかかる半年〜1年以上のケースも
掲載物件が多く埋もれやすい全国版だけで19,288戸が掲載中
価格が安くなりがち購入者は「安さ」を求めていることが多い
対応が自治体ペーススピード感に欠ける場合がある
都市部では使えない参画1,146自治体・掲載中は742自治体にとどまる

「埋もれる」がどれくらい現実的な話か

全国版には19,288戸が掲載されています。一方でこれまでの成約は約26,000件(運用開始からの累計)です。

平成29年の運用開始から数えて累計26,000件ですので、今まさに掲載されている約1.9万戸が、そのまま順番に売れていくわけではありません。 登録して待つだけでは埋もれる、というのは感覚論ではなく数字が示しています。

だからこそ、後述する写真の充実や補助金情報の明記といった「埋もれない工夫」が要ります。


空き家バンクを成功させるコツ

空き家バンクで売却を成功させる4つのコツ

コツ①:写真を充実させる

物件の第一印象は写真で決まります。明るい時間帯に、できるだけ多くの写真を撮影してください。

特に撮影すべきもの:

  • 外観(正面・側面)
  • 各部屋の内装
  • キッチン・バスルーム・トイレ
  • 庭・駐車スペース
  • 周辺環境(学校・駅・スーパーからの距離感)

コツ②:最低限のクリーニングをする

物件の状態が悪いと、内覧に来ても成約に至りません。最低限の清掃と、必要であれば簡易な修繕を行いましょう。

コツ③:補助金情報もアピールする

購入者が使える補助金があれば、物件紹介に併記しましょう。購入者にとって「補助金で改修費用を抑えられる」のは大きな購入動機になります。

コツ④:買取業者と並行して進める

空き家バンクだけに頼ると時間がかかるリスクがあります。並行して買取業者にも査定を依頼しておくと安心です。


おすすめの相談先

おすすめの相談先

空き家バンクと並行して、専門の買取業者にも相談しておくのがおすすめです。

訳あり物件買取センター

老朽化した空き家でも買い取り対応。空き家バンクで買い手が見つからない場合の「保険」として査定を取っておくと安心です。

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まとめ

まとめ

空き家バンクは無料で利用でき、補助金のメリットもある便利な制度です。ただし売却スピードには期待できないため、買取業者との併用をおすすめします。

この記事のポイント

  • 空き家バンクは自治体が運営する無料のマッチングサービス
  • 仲介手数料がかからないケースもある
  • 売却までに半年〜1年以上かかることも
  • 写真の充実と最低限のクリーニングが成約のカギ
  • 買取業者と並行して進めるのが賢い使い方

空き家の売却方法の全体像は、空き家の売却方法ガイドをご覧ください。

空き家の管理費用については、空き家の管理費用ガイドをご覧ください。


よくある質問(FAQ)

よくある質問(FAQ)

Q. 空き家バンクの登録に費用はかかる?

A. 登録は原則無料です。ただし、売買契約時に不動産業者が仲介に入る場合は、通常の仲介手数料(売却価格の3%+6万円+税)がかかります。

Q. 空き家バンクに登録できない物件はある?

A. 自治体によって登録条件は異なりますが、共通して「建築基準法に著しく違反している物件」「権利関係が複雑な物件」は登録できないケースがあります。詳しくは自治体の窓口に確認してください。

Q. 空き家バンク経由で購入すると補助金が出る?

A. 多くの自治体で購入者向けの補助金制度があります。改修費用の補助(50〜200万円)や、移住者向けの引越し費用補助が一般的です。補助金の内容は自治体によって大きく異なるため、事前に確認してください。

Q. 遠方の空き家でも空き家バンクに登録できる?

A. はい、所有者が遠方に住んでいても登録可能です。ただし自治体による現地調査が必要なため、立会いや鍵の手配が求められる場合があります。

Q. 空き家バンクと不動産仲介、どちらが良い?

A. 都市部や人気エリアの物件は不動産仲介の方が早く売れます。地方の物件や価格が低い物件は空き家バンクの方が向いています。両方に登録することも可能なので、並行して進めるのがおすすめです。

Q. 空き家バンクに200万円以下の中古物件はある?

A. あります。地方の空き家では200万円以下、なかには数十万円や無償譲渡の物件も掲載されています。ただし価格が安い物件ほど改修費が別途かかるケースが多く、旧耐震(1981年5月以前の建築)や再建築不可かどうかの確認が重要です。売る側から見れば、通常の仲介では買い手がつかない価格帯でも移住希望者に届く点がメリットです。

Q. どの自治体が空き家バンクに参加している?

A. 国土交通省の全国版空き家・空き地バンクには令和8年6月末時点で1,146自治体が参画しています。ただし実際に物件を掲載しているのは742自治体です。参加していても物件が載っていない自治体があるため、「自治体名+空き家バンク」で検索して各自治体の公式サイトを直接確認するのが確実です。

Q. 全国版空き家バンクはどこで検索できる?

A. 国土交通省が公募で選定した株式会社LIFULL(LIFULL HOME’S)とアットホーム株式会社の2社が運営しています。2サイトは掲載物件が完全に一致しないため、両方を検索してください。全国版に出していない自治体もあるので、地域版と併用するのが確実です。

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訳あり物件ナビ編集部
訳あり物件・事故物件・借地権・空き家の売却に関する情報を中立的な立場で調査・執筆しています。 掲載情報は公開時点のものです。最新情報は各公式サイトでご確認ください。